新しい「居場所」を見いだせるようなタイミングです。
あるいは、新たな居場所を作りはじめる人もいるかもしれません。
幼い頃は、居場所は「与えられる」ものですが、
大人になると自ら探しだし、選び取り、
あるいは、創り上げなければならなくなります。
心の置き場所、第二の故郷、身体の一部のような作業場。
毎日のように顔を出す「行きつけ」のお店や、
必ず一定時間座ることにしている椅子など、
私たちは様々な「心の置き場所」を必要としていて
成長の過程で、いつのころからか、
それを自分のために、必要に応じて準備する
という責任を負うものなのかもしれません。
それでも、人生の中で
「完全に自分のためだけの場を作る」
ことは、なかなか難しいことです。
大抵は、身近な人のため、仕事のため、家族のため、
経済的な条件や環境自体の制約などを軸に、
「居場所」となりそうな場所を
なんとか探し出すしかありません。
言わば、自分を「世界」に填め込むように、
諸条件に合わせて「場」を作るケースの方が
多分、多いだろうと思います。
でも、今年のこの時期は不思議と
「自分がどうしたいのか」
「自分はどこに居たいのか」
「そこでなにがしたいのか」
「その場所は何のための場所なのか」
を、繰り返し問われることになるのではないかと思います。
物理的に、人間関係的に、精神的に、
「この場所が自分のためだけの場所として
それは自分にとって、どういう意味を持つのか」
を、
他人の意向ではなく
あくまで自分自身の意向を軸に考える
ということが、必要になる場面があるのではないかと思うのです。